CASA年表・歩み2009年
12月 | COP15(デンマーク コペンハーゲン) ク~ルな地球へ!京都アクション2009 |
11月 | 第17期地球環境大学 第3回講座 CD-ROM版資料集「地球温暖化?2009年改 訂版」発売 ネットワーク関西COP15代表団壮行会 |
10月 | 第17期地球環境大学 第2回講座 |
8月 | 第17期地球環境大学 第1回講座 |
6月 | 第9期通常総会 シンポジウム 「温暖化懐疑論を検証する」 |
4月 | 朝日新聞「明日への環境賞」受賞 地救ふぉーらむin高野山 |
3月 | 温暖化防止COP15ネットワーク関西設立 記念シンポジウム「地球温暖化と食料問題」 |
1月 | 気候変動問題研究会「COP14/CMP4の結果と課題」 |
朝日新聞の「明日への環境賞」受賞
CASAは4月に、朝日新聞社の「第10回 明日への環境賞」を受賞致しました。
「明日への環境賞」は、朝日新聞社が創刊120年にあたる1990年に創設した環境保全に関する賞で、CASAが受賞した第10回が最終回でした。
受賞理由は、「地球温暖化問題に対して市民の立場で考え解決策を示そうと、研究者とともに科学的知識に裏付けられた情報を分かりやすく市民に伝えるとともに、政府や国際社会に提言している」こととされています。
また、「権力と対等に渡り合うには専門知識を身につけなければならないという思いから、大学院生らとデータを分析、資料集やニュースレターを通じて最新の情報を会員らに分かりやすく伝えることに努めた」「また温暖化交渉の主な国際会議にはメンバーが足を運び動向を追いかけてきた」、「こうした粘り強さや緻密さへの評価は高く、政策決定の節目などには政府の担当幹部との意見交換に招かれる数少ないNGOの1つにもなっている」とされています。
4月22日に朝日新聞社東京本社で受賞式が行われ、賞状盾と、正賞として富山ガラス造形研究所主任教授渋谷良治さん制作のガラス造形作品の「水の惑星」と、副賞の賞金をいただきました。
合意に失敗したCOP15
12月7日から19日まで、京都議定書の第1約束期間(2008年から2012年)に続く、2013年以降の削減目標や枠組みを交渉・合意するための会議、気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)が、デンマークのコペンハーゲンで開催されました。
2007年のインドネシアのバリで開催されたCOP13は、COP15で2013年以降の削減目標について合意することを決めており、京都議定書の第1約束期間と第2約束期間との隙間(ギャップ)を生じさせないためには、COP15で合意を成立させることが必要でした。
COP15にはアメリカのオバマ大統領を始め、120人近い世界の首脳が集まりました。そのうちの20数カ国の首脳が協議して作成した「コペンハーゲン協定(Copenhagen Accord)」案は、ボリビア、ベネズエラ、キューバ、スーダンなどが異議を唱えたため、正式な決定としては採択できず、「留意(take note)」付きの決定として採択されました。
CASAは閉会にあたって、120人近い世界の首脳が集まりながら合意に失敗したことは、「次代を担う子どもたちへ責務を放棄したに等しい。」との声明を発表しました。
ネットワーク関西、COP15に代表団を派遣
COP15に向けて結成された、関西の環境NGO、生協、消費者団体などのネットワークである「温暖化防止COP15ネットワーク関西」は、大阪・京都・奈良・和歌山などの生協や消費者団体、労働団体、環境NGOなどの41名からなる代表団をCOP15に派遣しました。CASAからも15名が参加しました。代表団は、12月11日から15日まで、COPの会議にオブザーバーとして参加したり、世界同時アクションに参加したり、各国の政府代表団にCOP15での合意を求める要請行動を行いました。
10万人パレードに参加
12月12日の土曜日、COP15での野心的な合意を求めて、コペンハーゲンの国会議事堂前広場からCOP15会場のベラセンターまで約6キロの道のりを、デンマーク市民や世界の環境NGOなど10万人がパレードを行いました。CASAも「温暖化防止COP15ネットワーク関西」代表団のメンバーの一員としてパレードに参加しました。手作りの白クマ帽子をかぶり、「コペンハーゲンで合意を」と書かれた横断幕を手にして行進しました。
デモ行進の通りに建つアパートの窓から住人たちが手を振ってくれたり、「350(ppm)」と書かれたカードを掲げるなど、コペンハーゲンの街はCOP15に対する熱い期待と願いに溢れていました。白クマ帽子をかぶったネットワーク関西のメンバーは大きな注目を集め、NHKやフランスの雑誌社など海外のメディアからも取材を受けました。